2018年07月19日

【予備論文H30】民訴と民事実務は白紙だったので再現答案はありません

残念ながらタイトルの通りです。
posted by ロボたいしょう at 22:37 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【予備論文H30】商法 再現答案

第1 設問1
   本件議題及び議案の要領(以下Cとする)を記載しなかったことについて論じる。
Dによる議題の提案は株主提案権(会社法(以下略)303条1項および303条2項)
に基づくものである。
また株主は取締役に対し、株主総会の日の八週間前までに、株主総会の目的である事項につき
当該株主が提出しようとする議案の要領を株主に通知することを請求することができる。
(305条)本問においてDは1万株を保有していることから総株主の議決権の百分の一
以上の議決権を保有しており、また平成24年から株主であることから六箇月前から引き続き
議決権を有している。また株主総会の八週間より前に会社に請求をしている。よってDの
Cの記載の請求は認められるべきである。
 しかし、甲社が丙社に対し株式を発行したことでDは議決権の百分の一以上を保有する株主
でなくなっていないか。
 思うに、株主提案権の要件は実質的に解釈されるべきである。確かに丙社が20万株を取得した際に丙社は定時株主総会において議決権を行使できる者と定められた。一方で定款には3月31日の最終の株式名簿に記載された議決権を有する株主が議決権を行使できると定められており、丙は決算期末である3月31日以降に株式を取得したにすぎない。丙社の株式引受は事業にとって必要であり、丙が議決権行使を要請したという事情も認められるものの、このような事情によってDが総株主の議決権の百分の一を保有していないとみなし、Dの株主提案権を認めないことはDにとって不公平であると考える。
 よって甲社はCについて記載すべきであったと考える。したがってC記載をしなかったことについては不当であると考える。


第2 設問2
   Bには甲社に対し、1800万円の損害賠償責任がある。以下で根拠について論じる。
  取締役は、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。(355条)また取締役は自己又は第三者のために株式会社と取引をしようとするときは自己取引として制限がかけられている。(356条第1項第二号)取締役が任務を怠った時は株式会社に対しこれによって生じた損害を賠償する責任を負い、また取締役が自己取引を行ない株式会社に損害が生じたときは、任務を怠ったものと推定される。(423条)この責任については職務を行うにつき善意でかつ重大な過失が無いときは、賠償の責任を負う額から最低責任限度額を限度とすることが出来る(425条)。この取引をした取締役については、任務を怠ったことが当該取締役の責めに帰することが出来ない事由によるものであることを持って免れることが出来ない。(428条)
   本問において、Bが全部の持分を有する丁社と甲社が賃貸借契約を締結しているが、丁社は実質的にBと同一と見なすことが出来るため、これは自己のために取引しようとする自己取引にあたる。本件契約において、甲社は会社法上必要な手続きを経ていたものの、賃料は周辺の相場の2倍というかなり高額なものであった。これについては、甲社が事業のために駐車場用地の確保が急務であり、背に腹は代えられず、賃料の決定に際してはBの言い値で受けざるを得なかったことが理由となっている。Bはこうした事情を知りながら高額な賃料を受け取っており、これは自己取引で会社に損害を与えたものと言える。この取引は任務を怠ったものであり、悪意または重大な過失があるものと言える。よって最低責任限度額は適用されない。
   この自己取引について損害額は150万円の12か月分と算定した。その根拠としては、甲社は駐車場の契約が現に必要だったのであり、相場通りの分については便益を受けていることから、相場を超過した150万円についてのみ損害を与えたものとし、契約期間の12か月分を乗じて求めた。
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【予備論文H30】民法 再現答案

第1 設問1
 1 請求@について
   AはCに対し、債務不履行(民法415条、以下略)に基づく請求を行う。AC間には
  直接の契約関係はないものの、AB間には雇用契約(623条)があり、BC間には
  請負契約(632条)があった。本件解体作業に従事する中で、AはCの従業員と同じ
  ように作業の指示を受けており、これはCの指揮命令下にあったと言える。よって
  AとCの間には雇用契約類似の関係があり、雇用主は従業員の安全に配慮する
  義務がある。しかしCは事故を防ぐために必要な命綱や安全ネットを用意しておらず、
  BがCの指示通りに重機を操作しなかったことが原因で本件事故が生じたとしても、
  なおCには安全配慮義務違反による債務不履行責任がある。
 2 請求Aについて
   AはCに対し、不法行為(民法709条)に基づく請求を行う。CにとってCの事業を
  営むにあたってBなどの関連業者を使うことは当然ありうることであり、そうした直接の
  雇用契約のない労働者を使役する際にも、十分に危険を防ぐべきであった。解体作業という
  危険な労務を高所で行なう際に危険な事故が生じないよう落下を予見すべき義務がCに
  はある。またそのような事故が生じることを予見することも容易だったといえよう。よって
  CにはAの事故について過失があったと言える。Aが休業していた間の賃金、医療費に
  加えて財産以外の損害の賠償(710条)として慰謝料の請求もできる。
 3 請求の有利・不利について
   Aの請求はAの側に、Cの行為が原因で損害が生じたことを立証すべき責任がある。
  また不法行為による損害賠償の請求権は加害者を知った時から3年間で
  時効(724条)となるため、これらを考えるとAの請求はAにとって不利である。


第2 設問2
 1 アについて
   離婚自体は有効に認められると回答すべきである。「夫婦はその協議で離婚をする
  ことができる。(763条)」とあるように、実質的な婚姻生活を続けているからと言って、
  協議による離婚を妨げることはないためである。
 2 イについて
   詐害行為取消権(民法424条)によって本件土地の分与については全部、本件建物
  の分与については一部を取り消すことが出来ると回答すべきである。
   本件土地については、CがFとの婚姻前から所有していたものであり、特有財産となる。
(762条1項)。特有財産について、CはAからの差し押さえを逃れるために財産分与をF
に行っていることから、これは「債務者が債権者を害することを知ってした法律行為」に
あたる。よって本件土地については全部取消が可能である。
 一方、本件建物についてはCがFと婚姻して約10年後にFの協力のもとに建築したもの
であり、「夫婦のいずれかに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定」
される。(762条2項)よってAはCの持分に相当する部分のFへの財産分与について
詐害行為として一部を取り消すことが可能となる。
posted by ロボたいしょう at 22:34 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【予備論文H30】刑事実務基礎 再現答案

第1 設問1
 Aは独身で、わずか3か月前という短い期間から一人で住所地のマンションに住んでおり、また無職である。このことからAが逃亡しようと思えばその逃亡は容易であることが分かる。Aは犯行も認めておらず、さらに窃取した金額も現金200万円という大金であり、犯行も計画的であることから、重い刑罰となる可能性が高い。これらのことからAが重罰を恐れて逃走する可能性は高く、罪証を隠滅する、ないし逃亡すると疑うに足りる相当な理由があると判断される。
第2 設問2
 1 @について
   W2の目撃証言の証明力を判断するために必要である。具体的には、W2がAらを目撃したのは午前4時ごろという夜明け前の時間である。W2の証言では「本件自動車から降りてきた男については、1秒ほど目が合った」としているが、そのようなわずかな時間で顔を確かめることが可能なほどに現場に照度があったどうかを明らかにする必要がある。また助手席側の窓ガラス越しに顔を見たとあるが、そのような目撃が可能な位置関係にあったかどうかについても明らかにする必要がある。
 2 Aについて
   W2が「12番の男は本件自動車から降りてきた男に間違いないと思う」と発言したことが、検察によって誘導されていないかどうかを、警察官面前の供述録取書で明らかにする必要がある。W2が犯人の顔を目撃したのはわずか1秒程度であり、本当にはっきりと顔を覚えていたのか疑問が残る。後から写真を見せられて顔を思い出した、ないしそう思い込んでいる可能性があるため、当初の供述である警察官面前の供述録取書で明らかにする必要がある。
 3 Bについて
   目撃証言がW2のものしかなく、W2の目撃した内容が正しいかどうかを、犯行現場付近に存在した者の供述録取書で明らかにする必要がある。
第3 設問3

第4 設問4
 1 (1)について
   間接証拠にあたる。W2は犯行を直接目撃したのではなく、男らが車を急発進させて走り去るのを見ただけだからである。
 2 (2)について
   弁護人が反対しているからである。
 3 (3)について
第5 設問5

posted by ロボたいしょう at 22:33 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【予備論文H30】一般教養 再現答案

第1 設問1
 1 再配分について
   再配分とは資源と富の偏在を修正し、富める者から貧しい者へ資源や富を移転することで結果的に違いをなくすことが特徴である。具体例として税と社会福祉を挙げることが出来る。富める者からは税を徴収し、生活保護や年金という形で貧しい者に富を移転するようなことである。再配分は過去150年間にわたって社会正義を考察するときには中心的存在だったが、近年では共産主義が弱まり自由市場主義が強まっていることから力が弱まりつつある。
 2 承認について
   承認とはマジョリティや支配的文化規範との違いを受け入れ、お互いに対等な敬意を払うことが特徴である。つまりジェンダーや民族・人種・性的マイノリティといった弱者の価値観を文化的に認めることである。具体例としてはLGBTのような性的マイノリティの同性婚を認めるようなことが挙げられる。マジョリティのアイデンティティに訴えかけるような右翼的な政治家が近年多く出現していることや、それに反対してマイノリティを守る動きが強まっていることから、承認は近年力を強めている。

第2 設問2
 1 筆者の論拠について
   筆者は、女性やマイノリティといった弱者のアイデンティティや文化規範にことさらに注目し承認を得ることだけに偏ってしまうと、弱者を政治にとって重大な役割の一つである税と支出という再配分機能から遠ざけてしまう、という理由で両方が必要だと論じている。
 2 私の見解について
   筆者の意見に賛成する。以下に理由を述べる。マイノリティは多くの場合、経済的にも弱者であることが多く、社会正義を考える上では強者からの再配分を受けなければいけない立場にあるはずである。具体例として母子家庭の貧困を挙げることが出来る。母子家庭は日本では未だマイノリティとして見られることが多く、差別的な見方が根強い。しかし母子家庭を承認に基づいて価値観を認めたとしても、その多くの家庭は養育費を十分に受けることが出来ず、貧困に苦しんでいるという事実は変わらない。機会の平等や価値観の承認だけでなく、結果の平等、つまり再配分を受けることもやはり必要なのである。我々は、社会正義を考える上ではマイノリティを守るためには文化的に弱者を守るだけでなく、富という社会的な観点からも取り組まなければならないと考える。

posted by ロボたいしょう at 22:32 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする